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2025.09.25
Column
思いがこもったいい写真とは いい写真とはコラム
思いがこもった「いい写真」とはどんな写真なんだろうか?
写真は、科学的に言えば一枚の絵がプリントされた紙切れである。
実際に写真なんて紙切れ一枚でしょ?そんなものに大金を払うのはどうなの?と言われる人もいらっしゃいます。
ましてや科学的に言ってしまえばゼロと1のデジタル信号の羅列であるデータが主体になってきている昨今では、みんなが気楽に撮影ができるスマートフォンの存在があり、プロに頼まなくても撮影できるじゃん!というように考えられている人もいらっしゃいます。
その反面、気軽に自分で撮影ができるようになってきたからこそ、自分が撮影する写真とプロが撮る写真との違いを感じ、プロのフォトグラファーやフォトスタジオに依頼する人も増えてきました。
写真に思いがこもる、込められているかどうかは、科学的なものではなく、写真を見る人と撮影者(フォトグラファー)の受け止め方で変わる感情的で主観的なものとなりますが、ルーツでは写真には思いが宿ると信じて、親の気持ちとプロのフォトグラファーとしての技術力を持って写真を撮影・提供し、お客様から代金をいただいています。
少し長くなりますが、今回は思いが込められた「いい写真」について、ルーツの考え方について、ルーツの場合どうしているのかを紹介させていただくコラムを作成しましたので、お時間がある時にご覧いただけますと幸いです。
もくじ:
1.写真を見る人が写真に写っている「人」や「物」への思い出、思い入れ等の気持ちが強く反映される
2.写真には撮影者・フォトグラファーの気持ちや思い、技術力が強く反映される
1.写真に思いが込められていると感じられるかどうかは、写真を見る人が写真に写っている「人」や「物」への思い出、思い入れ等の気持ちが強く反映される
写真に思いが込められていると感じられる大きな要因として、写真に写っている人があなたの「大切な人」や「物」かどうかということが挙げられます。
例えば写真に写っているのが家族であったり、好きな人、好きな著名人・アイドル等が、いい表情で写真に写っていたとしたら、いい写真だなぁと感じることができると思います。
逆に写真に写っている人が嫌いな人や物だった場合は・・・。
上記のように、一枚の写真でも写真を見る人の好き嫌いや感情でいい写真かどうか、思いが込められている写真かどうかは変化するものです。また、見る人の好き嫌いに付随して、その時の体調や写真を見る環境でも変化します。
ある人はこの写真を思いが込められたいい写真だと感じ、別の人は特になにも感じなかったり、嫌悪感を抱いたりなんてことも普通のことです。
フォトグラファーが思いを込めて撮影した思いが込められている一枚の写真でも、写真を見る人がどう感じられるかどうかで、思いが込められたいい写真かどうかは変わっていくものなんです。
だからこそ、ルーツでは撮影する際に「この一枚の写真」で誰に喜んでもらおうかと常に考えながら写真を撮っています。
2.写真には撮影者(フォトグラファー)の気持ちや思い、技術力が強く反映される
上記の項目1では、写真を見る人側の視点を中心に記載しました。
次にこちらの項目では、フォトグラファーの気持ちや技術力について記載させていただきます。
A.伝えたいこと、見せたいこと、残したいことがある。それが明確かどうか
いい写真かどうかを判断するのに一番の判断基準は、テーマに沿った写真であるかどうか。
例えば、
幸せな気分にさせてくれる写真であれば笑顔や微笑みの写真。
かっこいい写真にしたければ、ポーズを決めて、陰影をつけたライティングを。
可愛い感じにしたければ明るめのポップなポーズや背景で。
等、どのようなテーマ・コンセプトがあり、伝えたいこと、見せたいこと、残したいことがあるかどうかを考えることはとても重要なことです。
家族写真を撮りたければ、まずは家族全員が集まっていることが必要です。
七五三やバースデー等、お子さんの写真であればお子さんが楽しんで笑顔の写真やたとえ泣いちゃっていても愛おしく感じられるような写真を残したいのではないでしょうか?
この項目は被写体・ご家族・フォトグラファーにとっても写真を満足行くものにするにはとても重要なことです。
かっこいい写真を撮りたいのに、可愛らしいスタジオやフォトグラファーに頼むのは初めの入り口から間違っているように、満足のいく写真を残す為には、撮る方も依頼する側もまずはお互いにテーマ・コンセプトを理解しておきましょう。
日本語では影を撮ると書いて撮影というように、同じものを同じアングルで撮影しても、光と影の表現で写真は全く違うものになります。
光の選び方、作り方ひとつでも上記のテーマに沿った光選びが写真にとって重要なことのひとつです。
柔らかい光や硬い光、光の向きや高さひとつでも表現は変わってくるものです。
そうした光の選び方ができる、光を作ることができる勉強をしているフォトグラファーに依頼すると間違いが少なくなります。
代表的な構図として、日の丸構図や三分割構図等、写真の教科書的なものを見ると色々な構図のバリエーションがあります。ただし、どの構図を使うにしても、レンズワークと背景処理ができていなければ、どの構図を選んだとしても失敗写真となってしまう可能性があります。
広角レンズであれば広い範囲を撮影できるものの、パースペクティブ(遠近感)と歪み(画面端にいくと広がる)が強く、望遠レンズであれば圧縮効果があり、背景がボケる写真を撮ることができます。
それに加えて主役へしっかりと目線が誘導できるような背景処理も必要となります。
動き回るお子さんの場合、全ての組み合わせがバッチリと合うのは難しいですが、構図・レンズワーク・背景処理を常に意識をしていることで、表情を重視しながら撮影を進めることができます。
ちなみにルーツのアトリエでお子さんの撮影をする時は主に50mmの単焦点レンズを使用し、レンズワークについて意識しすぎることなく身体の一部のような感覚で撮影をしています。おとなしく撮影ができるちょっと大きなお子さんの場合は85mm、大人数の家族写真を撮影する際はズームレンズも使用しています。
パパやママが撮影した写真がいい写真だと思えるように、被写体とフォトグラファーの関係性は思いがこもった写真、いい写真になる上でとても重要な要因だと考えています。
家族とまではいかなくても、信頼のおける人に撮ってもらったと思えるだけでも、いい表情で写真に写ることができるから、それはきっといい写真になります。
リピーターさんや紹介のお客様が多いルーツだからこそ、今まで継続的に撮影させていただいていることに感謝して、これまで同様に信頼して撮影をお任せいただけるよう、撮影の時だけではなく、人として正しいと思うことを実践していきたいと考えています。
いい写真に仕上げるには、明るさ・色味やトーンの調整、過度な傾きを直したりと、後処理も大事になってきます。
どうしても撮影した段階では撮影したイメージ(テーマ・コンセプト)と少しズレがあったりするものです。
それを調整するからこそ、より良い写真になると思います。
大きなフォトスタジオでは、そういった後処理の手間を省く為に、その日の帰り道にデータを受け取れるお店が多いかと思います。
写真を商品として捉え、スタッフの負荷も考え、お客さんもすぐにもらえるというメリットを考えるとそれも良いのかもしれませんが、ルーツでは写真をプリントしてずっとお家に飾っておいて欲しいと考えている為、RAWデータで撮影をし、現像ソフトで明るさ等を調整しています。それは少しでも撮影時のイメージ・コンセプトに近づけたデータを納品させていただいている為です。
また、変わらない思い出を意識している為、基本的にはお顔に合わせた明るさを重視し、自然な色味を目指しています。
ただ、写真によってはやわらかな雰囲気やブルー系に振ったり、コントラストを上げたり、モノクロやセピアにして少し色味を変えたりすることもあります。
もし好きな色味や仕上がりがあれば撮影前にお伝えくださいね。
前述したように、技術的なことはプロのフォトグラファーとしてとして大切なことです。
ただ、それに加えて気持ち・メンタルの部分が充実していないと、いい写真を残すことは難しくなります。
フォトグラファーの気持ちは写真に写ると思っています。
実際にフォトグラファーを指導していても、写真を見ればちょっと動揺しているなとか、普段はこういうところまで見えているのに、隅まで見れていないなってこともわかります。
新米フォトグラファーだけではなく、ベテランで長い経験があっても自信が無い、メンタルが弱い人だっているんです。
そういったメンタルの弱さが被写体であるお客さんにわかってしまってはそういった表情が写真に残ってしまいます。
どこか自信がなくったって、お客さんに楽しんでもらおう、少しでもいい写真を撮ろうという前向きな気持ちがあれば、きっといい写真が残せたりするものです。
また、被写体側から見て、この人大丈夫かな??と思っても楽しんでくれたりフォローしてくれたりすると、メンタル弱めのフォトグラファーも安心できるかもしれませんね。
威圧感があったり撮影に非協力的ですと自信のあるフォトグラファーでもなにをしていいかわからなくなってきてしまいます。
お互いに作り上げるという意識を持ってもらうと、きっといい写真を残せるはずです。
3.まとめ
いかがでしたでしょうか?
一見、シャッターボタンを押すだけで簡単にすぐに撮れるのが写真というイメージですが、写真を商品として販売し、いい写真を撮ろうとなると、勉強や実践、ロジカルな思考や被写体(お客さん)との関係性、メンタル面が大切になってくることがわかっていただけたと思います。
思いのこもったいい写真は、お互いのコミニュケーションが成立した上でのいい写真だと思います。
ご不明なことやリクエストがありましたらお気軽にお伝えいただければと思います。
また、お時間がありましたら以前の記事もご覧いただけますと幸いです。
長文をご覧いただきありがとうございました。
参考記事: